小説読解入門-『ミドルマーチ』教養講義 (中公新書 2641)
廣野 由美子 (著)
もともと、『ミドルマーチ』を読むのが目的だった。
でも、ミドルマーチ自体は、読むのが、たいへんそうなので、解説書のほうが読みやすいかなと思って、これを読んだ。 さらに、前作から読んだほうがいいかもと思って、廣野 由美子の前作となる、
批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義 (中公新書)
を読んだわけだ。
小説読解入門-『ミドルマーチ』教養講義は、読むと、理路整然としていて、解説も細かく、わかりやすいけど、あまりおもしろくない。
そもそも、ミドルマーチのストーリーが、ありがちで、つまらない。SFでもミステリでもない、普通の話で。
異星人もタイムリープもない。殺人事件になりそうなことはおこるが、すごいトリックがあるわけでもなく。
たぶん、ミドルマーチは、ストーリー以外がすぐれているのかもしれない。
心理描写なのだろうか。でも、それも、たいしたことはないような感じ。
しかし、これらは、ミドルマーチを読まずに、解説書を読んだだけなので、いいかげんな推測でしかない。
だいたい、ドストエフスキーだって、ミステリに近いものもあるけど、普通の話だ。
普通の小説だからつまらない、というのも少し違うだろう。少しどころかピントはずれかもしれない。
でも、このストーリーは、あらすじを読んだだけだが、個人的には、おもしろくない。
あらすじは、小説読解入門の冒頭に書いてある。ネタバレになるが、解説書だからそれは必要だ。
○ジョージ・エリオット『ミドルマーチ』のあらすじ
【あらすじ】
冒頭は一八二九年。ドロシアとシーリアの姉妹は、地方都市ミドルマーチ近郊のティプトン屋敷で、独身の伯父ブルック氏と暮らしている。
○
あらすじは、長くなるので、すごく短くすると。
○ドロシアが主人公で、善人の若い女性。老人の牧師、カソーボンと結婚した。
ドロシアは、カソーボンの研究をささえたいと燃えていた。
でも、だんだんと、カソーボンは、凡庸で、嫉妬深い人間だときづいてしまう。
ドロシアは、ラディスローという青年のほうに愛がうつっていく。
やがて、カソーボンは死んだが、遺書に、ラディスローと再婚したら、遺産は相続させないと書き残していた。
カソーボンの嫉妬深さにドロシアは愕然とする。
ラディスローには、ロザモンドという美女のかげがあり、ドロシアは、嫉妬で悩む。だが、自分も世界という有機体の一部だと悟り、大きな視点でのりこえていく。P106
結局、ドロシアは、カソーボンの遺産をすてて、貧乏にはなるが、ラディスローと結婚した。
夫婦はロンドンに移って家庭生活を始めた。
ラディスローは国会議員になり、ドロシアは妻として母として献身的に生きたようだ。
○銀行家のバルストロードの話がはいる。彼は、すごい金持ちだが、利己的で傲慢なところがある。悪役だ。
バルスは過去に詐欺師のような違法なことをしていて、ラッフルズという男におどされていた。
ある日、ラッフルズは、病気で道ばたでたおれて、バルスの屋敷に運び込まれた。
医者のリドゲイトがそれを診察する。バルスは、わざと医者の指示を家政婦に伝えず、ラッフルズは死亡した。
未必の故意だ。
ホーリーがバルストロードがあやしいと、彼の過去を調べ始めた。
人々は、バルスとリドゲイトは、口封じでラッフルズを殺したのではとうわさしはじめる。
しかし、うわさはまちがっている。真実をいえば、バルスに罪はあるが、リドゲイトは、なにもしてない、無実の罪だ。
だが、リドゲイトも、バルストロードも町にいれなくなり、遠くへひっこした。
リドゲイトのその後は、エピローグ P117に書いてある。
/* まだまだたくさんのキャラがでてきて、複雑にストーリーがからみあうが、省略。 */
■キャラ
登場人物名,主な特徴・作中での立場
○ドロシア,主人公。理想主義的で自分の生き方を模索する女性。カソーボンと結婚するが、のちにラディスローと再婚する。聖女のごとき精神をもち、社会に貢献するが、無名の大衆のひとりとなった。
○シーリア,ドロシアの妹。のちにサー・ジェイムズと結婚する。
○サー・ジェイムズ・チェッタム,近隣に住む准男爵。最初はドロシアを望むが、のちにシーリアと結婚する。
○カソーボン,ローウィック屋敷の主で、30歳近く年上の牧師。不毛な研究に没頭し、ドロシアと結婚するが急死する。
○ウィル・ラディスロー,カソーボンの従弟。才能ある青年。ドロシアと互いに惹かれ合い、のちに国会議員となる。
○ブルック氏,ドロシアとシーリアの伯父。ティプトン屋敷の主。一時期、政治活動に乗り出す。
○リドゲイト,ミドルマーチにやってきた若く野心的な医者。新病院の責任者となるが、多額の借金と疑惑に苦しむ。
○ヴィンシー 市長。製造業の工場経営者。派手な交際をして、子どもに残す財産はあまりない。
○ロザモンド,市長ヴィンシー氏の美しい娘。リドゲイトと結婚する。彼女は、浪費家で、贅沢な生活により夫婦関係が破綻していく。
いつも自分は正しいという信念をもっていて、間違いを認めず、自己中心的な女性。
しかし、ラディスローにふられて泣いたことがある。
ロザモンドは、ラディスローと、音楽を共通の趣味として、かなり親しくなっていた。
ドロシアが嫉妬をおぼえるほどだった。
○フレッド,ロザモンドの兄。遊び人で借金を重ねるが、のちにケイリブの下で働き、メアリと結婚する。
甘やかされて育ち、イケメンで素直でやさしいが、なまけものだ。しかし、改心する。
○ピーター・フェザストーン,財産家の老人。フレッドの伯父。メアリを世話役として雇っていた。
○メアリ・ガース,フレッドの幼馴染み。フェザストーン老人の世話役。のちにフレッドと結婚する。
美人ではないが、知的で人間的にすぐれている。
○ケイリブ・ガース,メアリの父親で、誠実な土地差配人。フレッドの借金の保証人になり損失を被るが、のちに彼を雇う。
○フェアブラザー,リドゲイトの友人である牧師。メアリを愛していたが、フレッドとメアリの恋を応援することにした。だが、フレッドが堕落したときは、自分がメアリと結婚することになると、フレッドに忠告した。
○バルストロード,裕福な銀行家。慈善事業として新病院を建設するが、過去の不法なビジネスや隠蔽工作が露呈し失脚する。前のつまの娘の財産を着服していた。
ストーンコートにある屋敷を買う。
ヴィンシーの妹ハリエットと再婚している。
○ラッフルズ,リッグの義父。バルストロードの過去の醜聞(秘密)を知る恐喝者。体調を崩し、ストーンコートで怪死する。
○ハリエット,バルストロードの妻(市長ヴィンシー氏の妹、フレッドやロザモンドの叔母)。夫の失脚後も同行し、フレッドに屋敷を託す。
○タイク,バルストロードが強く推し、リドゲイトの投票によって新病院の礼拝堂付きとなった牧師。
○ジョシュア・リッグ,フェザストーン老人の隠し子。老人の全財産を相続し、ストーンコート屋敷をバルストロードに売却する。
○フランク・ホーリー,町役人の書記。ラッフルズの死亡事件を調査する探偵役。バルストロードを疑うが、証拠をつかめない。
○ナウマン 画家。ラディスローの友人。ドロシアの絵を描きたいとラディスローにたのみこみ、ドロシアを描く。
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