このごろは、供給曲線が上にシフトしているようだが。だいたいにおいて、名目GDPの変化は増える方向なので、
需要曲線も上にシフトしているようだ。
需要も強く、インフレがすすんでいるようだ。
そんな話はおいておいて、上のほうにあるほど、おもしろかったもの。
■君たちはどう生きるか
ふつうのファンタジーだった。
おおおじが、なぞの石のちからで、異世界をつくりあげていた。そこは、生まれる前の魂が存在したり、少女のころの母などがいたり、地獄のような天国のような、それらが混じり合った世界。
そこには、説明されてない設定がたくさんある。
たとえば、なぜその世界ではそれがタブーなのか、よくわからないけど、とにかくタブーなのだ。
この異世界は、夢の中の世界みたいなもので、いちいち説明はない。
あれこれ推測してもいいけど、正解はなさそう。
説明不足が多すぎる感じはするけど、説明がなくても、イメージ的に面白い。
断片的な思いつきのイメージのよせあつめのようだ。でも、どれも、宮崎駿ぽいイメージで、安心感がある。助けに行くと、なんできたのと怒られるとか、いかにもありそうなイメージだ。そんなに違和感がない。
でも、これらは、伝説級の宮崎駿だから許される説明不足だろう。
無名の人がやると、なげっぱなしの素人だと、許されないだろう。
おおわくは、異世界へいって、いろいろ経験して、いがみあっていたあおさぎとも、なかよくなり、異世界は崩壊して、帰還したというだけの話で、シンプルな話だ。あらすじは、わかりやすいので、わけのわからない映画ではない。
でも、全体的には、おぼえているとまずい宮崎駿の夢の中のような話だった。たぶん、夢はおぼえておくと、現実とまじりあって、日常生活ができなくなるから忘れるようにできていると思う。
■「傷物語 -こよみヴァンプ-」
2時間少しあって長いけど、三部作の総集編で、あちこちカットされているらしい。
ビギニングみたいな感じで、主人公の、こよみとしのぶ、の関係性の由来がわかる。
しのぶは、この作品では、キスショットという大人の吸血鬼としてでてくる。
キスショットは、吸血鬼退治にあって、手足をきられ瀕死だったのを、こよみが自分の血を与えて助けた。
そして、こよみは、吸血鬼となり、吸血鬼退治の専門家と戦い、キスショットの手足をかえしてもらう。
キスショットは、力をとりもどすにつれ、幼女から、少女に。少女から、大人にとだんだんと変身していくところが、ひとつの見せ場になっている。
/* ネタバレ注意。 */
でも、キスショットは、吸血鬼だから人間を食べる存在で。こよみは、結局、キスショットを殺しにかかる。
このへんの殺し合いがグロだけど、首がとれても、すぐはえてきて、ギャグにちかい。
実は、キスショットは、こよみに、殺してもらうつもりだった。それでこよみは人間にもどれる。
こよみは、つばさの指摘でそれを知り、困って、おしのをよんで、三方一両損にしてもらった。
キスショットは、こよみに血をすわれ、吸血鬼にちかい人間にまで落とされ、幼女となり。こよみは、人間にちかい吸血鬼となった。なんとなく妥協の産物だけど、うまく終わった。
○いつもの新房昭之の演出で、絵として面白いけど、それを具体的に書くのはむずかしいのでおいといて。
あと、キャラデザに特徴があって。女子高生のつばさは、とくにコケティッシュに描かれていて。
顔に“blush(赤面する)”みたいなのがかかって、そこにハイライトがあって、つやつやしている。視線も、流し目だったり上目遣いだったりする。絵として、かわいくみせる技術がいろいろあるようだ。
■逃げ上手の若君
平和でコミカルなシーンではじまり。表情のデフォルメが多くて面白い。
しかし、一転して、一話めからかなり残虐なシーンがでてくる。足利高氏によって鎌倉幕府は滅んだ。
でも、ときどき、よりしげという現人神のトリックスターがいて、ギャグがはいるので、あまり重くない。
アクションシーンもデフォルメされていて、実写とは違うおもしろさがある。
主人公のときゆきは、逃げ上手で、命がけで、敵の攻撃から、逃げ回ることを楽しんでいる。敵がどう攻撃しても、天才的なかわしかたで、あたらない。ときゆきは、追い詰められて、殺されそうになるほど、興奮して喜ぶので、最初のうちは、反応が意外だった。
○6話のたかうじの怖さの描写は、異次元の迫力だった。多数浮遊する赤ん坊のイメージがよくわからないが。赤ん坊のへその緒を切るシーンも意味不明だけど、気持ち悪い、不穏な感じはよく表現されていた。
○主人公が少年だけど、意外と血がとんで、残酷な描写が多い。
○げんばは、他人に変装できるが、化け方が無制限で、無理がありすぎて、しらけてしまう。
○クライマックスは、主人公があまり活躍しない。従者たちが活躍する。ラスボス足利尊氏もでてこない。
盛り上がりはあるが、なにか違うような気がする。主人公とラスボスがあまり動かない戦いで終わった。
■ルックバック
/* ネタバレあり。ネタを知っていても、影響ないような気がするが。 */
簡単にいえば、友達が死ぬ話。途中で、主人公の助けで、友達がしななかった世界線の妄想がはいるのが、ひとくふう。
そして、その妄想世界の友人から、リアルの世界に、4コマまんがとして、ドアのすきまを通して、返信がかえってくる。
実は、友人の部屋にふきこんできた風のいたずらにすぎなかったのだが。
でも、4コマ漫画の内容と妄想が一致しているのは、奇跡なのだろう。それとも、時系列が混乱しているのか。
「火垂るの墓」みたいに、救いのない話だけど、悲劇としては、こういうものだろう。
でも、主人公は、漫画が売れているようで、希望がないわけではない。
シンプルで、わかりやすい、短い話。
■チ。 ―地球の運動について―
昔の地動説の研究の話で、異端審問官が研究者を拷問し死刑においやっていく。
地動説は、マクガフィンみたいなところもあり。地動説の細かい説明はなく。作中の人物はそれに熱中しているが、作者も読者も、地動説にそれほど興味はないようだ。地動説でも、無神論でも、ドラマになれば、なんでもいいのではという感じがする。
でも、それは、「コペルニクス的転回」そのもので、歴史的に重要なことだし、異端とされていたことは史実だ。地動説だからこそなりたっている話もある。
25話もあって、話が長いし、セリフが異常に多いので、人にはすすめにくいかも。実質8時間すこしになる。やはり長い。
疑念と信念の話がでて、ポパーの反証可能性みたいな話になったり。ただ、雑談レベルで、あまり深みはなく。
後半は、自然崇拝の男性がでてきたり、歴史主義のような話になったり、運命論者、拝金主義だったり、各自が、自分勝手な信念を、ながながと主張している感じ。どれも、そういう考え方もあるのかなという感じで、どれかが絶対的に正しいわけではない。そんな中途半端な主義主張をえんえんと聞かされても疲れるばかり。しかし、個性的な信念で、共感するところもあり、無意味というわけでもなく、評価がむずかしい。
ただ、23話のクライマックスだけはみてよかったといえる。暗示的に書くと、異端審問官のノヴァクは自分の人生の意味を娘にささげた。ノヴァクにとって、突然の「コペルニクス的転回」がおこった。
/* ネタバレ注意 */
簡単にいえば、自分が悪かった、地動説の娘ヨレンタが正しいから、娘を天国にいかせてくれと祈った。さっきまで、人を殺してまで、自分のまちがいを認めることを拒絶していたのに。でも、それは最後のあがきだった。もう気づいていて葛藤していた。
そして、娘のために、完全に考え方を反転させて、犠牲となることを選んだ。
突然そうなるのは、ノヴァクが死ぬ直前に、娘が異端者たちのボスだとわかったから。その状況をつくりだす工夫がすごい。ヨレンタが子どものころにつくった、手袋。それは、まちがって少し大きめになっていた。成人用なのだろう。それに異端のボスの手がぴったりあった。そういう状況を考えて、つくりだすのが、作者のひとつの発明なのだろう。
■俺だけレベルアップな件 Season 2
主人公がどんどん強くなっていき、世間から称賛されまくる都合良すぎる展開だけど、もともと英雄譚はそんなものだろう。
シンプルな話で、映像は迫力があって、みやすい。
最後は、ありの王との戦いで、HUNTER×HUNTERの影響だろう。
しかし、いくらか謎があり、敵が人間を攻撃するのは、だれかの命令のようだ。
主人公だけがレベルアップしていくのも、だれかの設定のようだ。
なので、結局は、だれかがつくったゲームの内側で遊んでいるだけにみえてしまう。
システムの外側に、いるのはだれだろう。
■天久鷹央の推理カルテ
医学的なミステリ。実写みたいな話だけど、アニメ。いろんな病名がでてきて、トリックのカギとなっている。
死因は、逆流性食道炎みたいなものだろうと思ったけど、違った。
東野圭吾のガリレオの探偵のほうが存在感があるかな。
■出禁のモグラ
もぐらという中年男性が主人公。
何百年も生きているようで。あの世にいくために、鬼火を集めている。一方で、鬼火は、生体エネルギーで治療に使えたりする。そのへんの設定がめんどくさい。
刑事コロンボか金田一耕助みたいに、だらしなく、さえない風体で、社会の底辺のひねくれた感じさえあるのだが、一方で、正義感があり、かんがするどく、口がうまく、たよりになる一面もある。もぐらは、祓い屋の一族の面倒をみていて、悪霊を払う話が多い。
セリフは多いほう。独特のセリフ回しで、たいした話ではないが、最後までみてしまった。
漫画原作なので、キャラやデザインや話に統一感がある。
■機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)
キャラは多いし、固有名詞が多く、設定が複雑。のんびり気軽にみたいという人には向いてない。
一般人は、6割わかればよいとわりきって、適当にみるのがよいだろう。
設定を細かくみても、それほど得るものはないと思う。専門用語などを調べながら見てしまったけど。
/* ネタバレ有り */
結局、ララァが最愛の人、シャアが死んだショックから、シャアが助かる世界を求めて、新しい世界をなんどもつくりなおしていたことがわかる。一方、シャアは、ララァを排除しようとする。ゼクノヴァをひきおこす原因だとして。ゼクノヴァがガンダム用語でわかりにくいけど。
現実で複雑なことばかりなのに、フィクションまで複雑にする必要があるのかと思うが、複雑な設定が好きという需要もあるので、否定はできない。ガンダムはそんなファンが多そうだ。
■火の鳥
NHKで、放送期間 2004年4月4日 - 2004年6月27日の再放送のようだ。
結局、火の鳥とは、永遠の命の集合体だったようだ。命は、あらゆる生き物の霊魂みたいな感じなのだろう。
永遠の命は、必死でもとめなくても、すでにあったのだという一種のハッピーエンドだった。
原作漫画は、古典的な権威をもちはじめ、話の内容は、古い感じが少しあるが、歴史的な重みがでてきた。
手塚治虫は、こんな話を大量生産できたのだから、やはり天才的だった。
おもしろさでいうと、普通だけど。いまどきタイムリープとかは、使い古されてしまい、新鮮さがない。
しかし、手塚治虫は、頭が狼とかいうのが好きだったなとか、鼻のコンプレックスがあったみたいとか、いろいろと思うところがあり。味わい深いものがある。
■魔王2099
ディストピアにちかいようなヤミだらけの未来都市の新宿に、魔王が復活する。
魔王は、「神無き世界のカミサマ活動」みたいに信者が少なくて力がでない。
その上、人々は、魔法が即時に使える機械、ファミリアを首のうしろにつけていた。なので、魔王は、少し弱めというところが面白いところ。
敵対していた勇者に助けを求め、共闘するというのも面白い。
最後のほうは、はやくちの説明セリフが多くて、ときどき聞き直したりした。細かいところは、サイトの設定をみてくれというつくりなのだろう。
ただ、普通は適当にわかればいいこと。私は気になって、聞き直したが。
ラストに登場した、女神のキャラが神々しくてよかった。魔王と戦うラスボスは、女神がふさわしい気がする。
だが、女神は、勇者への愛と罪悪感に悩んでいて。それが弱点となった。
新規性はあまりないけど、意外と設定はこまかいし、ファミリアみたいな機械はあまりない設定だ。
凡庸だけど、面白いところもあって、評価はむずかしい。全体的に平均よりは上かもしれない。
■LAZARUS ラザロ
天才科学者スキナーが開発した鎮静剤ハプナ。実は、人類滅亡の薬で、スキナーは、助かりたければ自分をみつけろと。5人のチームが結成され、スキナーをさがす。
ひっかかるところが少なくて、飛ばし見になってしまったけど。
ストーリーもアクションもよくできていて、平均的なレベルはクリアしている。
パルクールとかドローンとか最近の話題のものもとりいれて。
でも、革新性とかトリックが不足していたかも。
■乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
転生する前にやっていたゲームそっくりに展開する人生。自分が悪役で、普通は最後に、追放されたり、死刑になったりする。それをさけるために対策を考える。あと、脳内会議とか。
お約束のパターンだけど、話としてはまとまっていた。
悪役令嬢に転生のオリジナルは、どの作品だろう?
■Dr.STONE NEW WORLD
個人的にあまりおもしろくないので、見るのにかなりの期間がかかった。なので、話は、ところどころうろおぼえ。面白くないなら見なければいいのだが、科学をテーマにして、どこまでいくのか気になるから。
空からたくさんおちてきた生物を石化させる武器によって人類は石化した。
主人公のせんくうは、石化した人々を、もとにもどせる復活液をつくり。
それから、復活液を大量につくるため、原材料がある宝島をめざし。
宝島では、その石化武器がひとつ残っていて、それをもつ島民たちが、強敵だった。うまく宝島を攻略して。
次はその石化武器を地球にばらまいた敵がいる月をめざす。みたいな展開。
世間では高評価のようだけど、話にうまくはいっていけない。
■不遇職【鑑定士】が実は最強だった 〜奈落で鍛えた最強の【神眼】で無双する〜
最底辺の不遇職の身分から、貴族になりハッピーエンドでおわるはなし。
主人公のアインは、運良く、美女の精霊に助けられて、世界樹でつくった精霊の義眼を与えてもらったり。とにかく、ついていて、もてまくる話。それで、魔族を倒していき、勇者扱いになる。
話が、都合良すぎるし、ありふれた展開で。絵もだいたいふつうレベル。
でも、セリフが、ときどき、細かく、心理描写している。
ワンパターンで、いいかげんなようにみえて、ところどころ、ていねいに作っている感じ。